山口智子 映画『春に散る』初日舞台挨拶
2023年8月25日（金）に行われた、映画『春に散る』初日舞台挨拶に山口智子が出席した。
ノンフィクションの傑作『深夜特急』三部作をはじめ、数々のベストセラーを世に放ってきた沢木耕太郎が、半生をかけて追い続けてきたテーマは、ボクシングを通じて〈生きる〉を問うこと。その集大成ともいえる最高傑作『春に散る』（朝日新聞出版）を映画化、8月25日(金)に公開した。本作の主人公は、不公平な判定で負けアメリカへ渡り４０年振りに帰国した元ボクサーの広岡仁一と、偶然飲み屋で出会い同じく不公平な判定で負けて心が折れていたボクサーの黒木翔吾。仁一に人生初ダウンを奪われたことをきっかけに、翔吾は仁一にボクシングを教えて欲しいと懇願。やがて二人は世界チャンピオンを共に目指し、“命を懸けた”戦いの舞台へと挑んでいく。
真田令子役の山口は「こんにちは、山口です。ボクシングジムの会長・令子を演じさせていただきました。この映画に参加させていただいて『本気で生きるとは』と、自分の人生を考えました。皆さんもこの映画を通して色々なことを考えていただけたらと思います」と挨拶。
撮影で（黒木翔吾役の）横浜流星さんのボクシングシーンを見て「物語ではあるけれどリアルなドキュメンタリー映画でもあると思います。本物で、本当の輝きでした」と振り返り、元々ボクシングは苦手なイメージがあったそうで「痛くて辛くて、周りの愛する人を巻き込んで、命をかけて血だらけになって意味が分からないというところから入ったのですが、初めて試合を観させていただいた時、心に浮かんだ言葉は『美しい』でした。そこに嘘がなくて、奇跡のような輝きがあってボクシングってすごいと思いました」と語った。
続いて本作にちなみ、胸が熱くなる瞬間を聞かれると“命のよろこびを感じる時”と書いたフリップを掲げ「踊っている時によろこびを感じています」と説明。最後に「ボクシングが大好きな方も大嫌いな方も、共にこの作品を観て感じることがあると思います。どうぞお楽しみください」とメッセージを送った。