志田未来 舞台『オレアナ』公開フォトコール
11月5日（木）、志田未来の初舞台となる『オレアナ』の公開フォトコールが行われました。
『オレアナ』は、映画『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『ハンニバル』など、現代の錯綜する人間関係を描かせれば右に出る者のないアメリカ演劇界の鬼才・デイヴィッド・マメット氏が1992年に発表した作品で、上演されるやいなや、衝撃作として新聞の社会面をはじめマスコミの話題となり、アメリカ中を議論の渦に巻き込みました。
志田は、大学教師・ジョン（田中哲司さん）の研究室を訪れ、授業についていけないとパニックに陥り、どうか単位を取らせてほしいと涙を浮かべて懇願するキャロル役で出演し、緊迫のシーソーゲームを2人芝居で描きます。
公開フォトコールは、キャロルがジョンに「自分の成績が知りたい」と話す場面から上演。
ジョンはキャロルに、研究室で自分の授業を受ければ、最終成績を「A」にすると提案します。続けて、高等教育や偏見について語り聞かすジョンでしたが、キャロルはジョンの言うことが理解できないとパニック状態になります。興奮したキャロルに歩み寄り、腕を彼女の肩に回して落ち着かせようとするジョンでしたが、このジョンの一見紳士的な一連の行動が、後に2人の関係を崩壊させるきっかけとなってしまいます。
“セクハラ”をキーワードとした本作があぶり出すのは、どれほど言葉を尽くしても果てしなく分かり合えない男と女の姿。そしてそれが、人々が日常的に味わっている“ディスコミュニケーション”から生じるということを、この物語は強く主張しています。
公開フォトコールの後に行われた囲み取材では、初めて舞台に挑むことに対して
「舞台は今まで怖くて逃げてきたのですが、ずっと自分は安全なところにいるなと思い、新しいことに挑戦してみようと思いました。舞台はとにかくセリフを覚えるのが大変で、失敗できないというプレッシャーもあり、毎日勉強させていただいています」とコメント。
ディスコミュニケーションをテーマとした今回の物語については
「観る方によって感じ方が違ってくると思います。私はキャロルは被害者だと思うのですが、ジョンが被害者だと思う方もいると思いますし、それぞれ共感できる部分がありますね」と話しました。
『オレアナ』は11月29日（日）までPARCO劇場にて東京公演が行われた後、12月から豊橋・北九州・広島・大阪公演が行われます。