山口智子 映画『春に散る』大人試写会
2023年7月31日(月)に行われた、映画『春に散る』大人試写会に山口智子が出席した。
ノンフィクションの傑作『深夜特急』三部作をはじめ、数々のベストセラーを世に放ってきた沢木耕太郎が、半生をかけて追い続けてきたテーマは、ボクシングを通じて〈生きる〉を問うこと。その集大成ともいえる最高傑作『春に散る』(朝日新聞出版)を映画化、8月25日(金)に公開する。本作の主人公は、不公平な判定で負けアメリカへ渡り40年振りに帰国した元ボクサーの広岡仁一と、偶然飲み屋で出会い同じく不公平な判定で負けて心が折れていたボクサーの黒木翔吾。仁一に人生初ダウンを奪われたことをきっかけに、翔吾は仁一にボクシングを教えて欲しいと懇願。やがて二人は世界チャンピオンを共に目指し、“命を懸けた”戦いの舞台へと挑んでいく。
真田令子役の山口は「こんにちは。山口智子です。今日は大人の試写会ということで、同級生的な感じの皆さんで、ちょっと心がほっとしております。ボクシング映画ではあるのですが、私自身全くボクシングは無知というところから入りました。きっと皆さんもボクシングはそんなに、という方がもしいらっしゃったとしても、絶対グサッと心に刺さる、命を持つ私たち全てにグサッと刺さる作品だと思います。どうぞ今日はゆっくり楽しんでください。よろしくお願いします」と挨拶。
ボクシングジムの会長という役柄に対して、どのような心境で向き合ったかと聞かれ「ボクシングに対してなぜ戦うのか、なぜあんな痛い思いをするのか、なぜ命をかけてまで挑むのか最初は理解ができなかったんです。でも人生の中で、全く知らないものや、私には絶対ダメって思うことにトライしてみたい、挑戦してみたいという気持ちが実はあって。だからこそ、ボクシングの魅力、そこまでみんなを引きつける、その謎は、ちょっと知ってみたいなと思いました」と明かし、広岡仁一役の佐藤浩市さんと、黒木翔吾役の横浜流星さんが行うボクシングの練習を見学したそうで「立ち会ってじわじわと肌から入ってくるものだなと思って。何度も練習を見学させていただいて流星くんも浩市さんも日々、本当のボクサーになっていくんですよ。訓練と練習を重ねて、時間を重ねて。その進化を目撃している喜びを感じて、この作品はフィクションではあるのですが、ドキュメンタリーに自分も立ち会わせていただいている感覚で、本当のリアルの輝きを体感できました」と語った。
また若手のキャストの方々との共演に「とにかく若い人たちには教わることばかりですよね。刺激になりました。どうやったらあんなに早くから人間ができているんだろうと思うぐらい、役に対して向かっていくその輝きが半端じゃない、本物で素晴らしくて。 私たちが若い頃、例えばこういう場に出されても『よろしくお願いします』ぐらいしか言えなかったのに、彼らは自分の語る言葉をちゃんと持っていて、ちゃんと表現できる、知的な大人です」とコメント。
続いて、観客から募集したお悩みに答える“大人のお悩み相談のコーナ”で、若い頃は華奢だった、今できる簡単なエクササイズを教えて欲しいというお悩みに「私にとって脳みそを使うと、ものすごいエネルギー消費量があることを実感していて。私はずっとフラメンコをやっているのですが、音楽がかかったら体を動かして、そのリズムを考えたり振りを考えたりして、思いっきり脳みそを使って、楽しく筋肉を使っていると、ものすごく効果がありました。おすすめは頭を使うことと、感動する。筋肉じゃないところの消費量を増やすと、いつの間にか消費している実感がものすごく私はあるので、まずはこの映画で感動していただく。そして色々な映画を観て感動していただく。あとは、その方が何か夢中になれることでドキドキすると、すごくカロリー消費すると思います」と答えた。