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菅野美穂 映画『ディア・ファミリー』初日舞台挨拶



2024年6月14日(金)に行われた、映画『ディア・ファミリー』初日舞台挨拶に菅野美穂が出席した。

生まれつき心臓病疾患を持っていた幼い娘・佳美に突き付けられた「余命10年」という宣告。どこの医療機関でも治すことが出来ないという現実。そんな絶望の中、小さな町工場を経営する父・宣政は「じゃあ俺が作ってやる」と、人工心臓を作ろうと立ち上がる。娘の命を救いたい一心で人工心臓の開発を始め、その後、世界で17万人もの命を救うことになるIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを誕生させたその秘話を『君の膵臓をたべたい』から『君は月夜に光り輝く』『そして、生きる』まで、死生観にまつわる感涙作を生み出してきた月川翔監督が実写化。23年間におよぶ家族の愛の実話を基にした映画『ディア・ファミリー』が6月14日(金)に公開した。



大泉洋さん演じる坪井宣政の妻・陽子役の菅野は公開を迎え「坪井家の皆様の大切なものをお預かりして、映画を通じて沢山の人に届けることができたらなと思いながら撮影をしていたのですが、完成した作品を拝見した時に、素直に温かい涙が流れてきて。本当に1人でも多くの方々に観ていただけたらなと思い、その気持ちで宣伝活動をお手伝いさせていただいたのですが、今日こうして皆さんに観ていただき、いよいよこの作品の独り立ちの時が来たんだなと晴れ晴れした気持ちと、こうやってみんなで頻繁に会えるのがこれで終わりなんだなと思うと考え深いものもありますが、誰かを思うと人は頑張れるんだなと私もこの映画で感じましたし、演じる上でまだご存命のご家族の物語をするということは責任があるなとすごく感じ、これまでとは違った思いで撮影に臨ませていただきました」と語り、作品を通じて改めて家族への思いを聞かれると「育児中なのですが、母の手を借りて育ててもらっているのですが、本当にありがたいなと思っています。育児で余裕がなくてイライラしてしまうこともしょっちゅうなのですが、家族がいなければ感じ得なかった、知り得なかった気持ちが確実にあって。子供が可愛いだろうなとか、愛しいだろうなっていうのはなんとなく想像通りなのですが、こんなにも大変なんだと些細なことでイライラして、いっぱいいっぱいになるというのを想像できなかったので、自分の母もこういう思いをして育ててくれたんだろうなと思いました。“幸せ”と“辛い”という漢字はよく似ているというか、自分が望んだ感情以外の感情を知ることも含めて、それこそが人生の彩りなのかなと思うと、それは家族がもたらしてくれるものだなと思いました」とコメント。



また、バルーンカテーテルの治療を実際に行い、救われたご家族の手紙を菅野が代読し「沢山の思いが詰まったお手紙をいただきまして本当に感動しています。この映画に参加させていただけたことが幸運だなと思いました」と感謝を述べた。