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山崎育三郎 古川雄大 明日海りお ミュージカル『昭和元禄落語心中』ゲネプロ取材会



2025年2月27日(木)に行われたミュージカル『昭和元禄落語心中』ゲネプロ取材会に山崎育三郎・古川雄大・明日海りおが出席した。

原作は、雲田はるこ氏による戦前から平成に至る落語界を舞台に、人々の多彩な生き様を描いた大ヒット漫画。2016・17年にアニメ化、2018年にドラマ化され、いずれも大きな話題となった。山崎育三郎・古川雄大・明日海りおが初共演を果たし、小池修一郎氏が手がける、日本発の和物オリジナルミュージカル『昭和元禄落語心中』が2月28日(金)より東急シアターオーブ (東京)、3月29日(土)よりフェスティバルホール (大阪)、4月14日(月)より福岡市民ホールにて上演する。





助六役の山崎は「助六役をやらせていただきます山崎育三郎です。僕が8年前にNHKのドラマでこの作品に出会いまして、助六役をやらせていただいて、きっとこの作品はミュージカルにしても魅力的な作品になるんじゃないかっていう、直感と妄想から始まったものが、こうやって形になって、いよいよ初日を迎えるので、本当にわくわくしますし、ゼロから作り上げていく期間というのは夢のような時間でしたね。稽古が本当に大変だったんですけれども、お客様にどうやって受け止めていただけるのかというのはすごく楽しみです」と話し、みよ吉役の明日海は「みよ吉役を演じます明日海りおです。みよ吉は落語を愛するお2人(山崎と古川)に絡んでいく役で、せっかく仲のいいお2人をちょっと拗らせる役ですので、繊細に自分らしく楽しんで演じられたらいいなと思っております。よろしくお願い致します」と挨拶。







菊比古(八雲)役の古川は「菊比古(八雲)の古川雄大です。八雲は元々踊りをやっていたのですが、足の怪我で踊りができなくなってしまって、その時に天才の助六という存在と出会って、彼の影響を受けながら、自分自身葛藤しながら落語を背負っていくという役柄でございます」と語り、稽古を通して大変だったことを聞かれると山崎は「壮大なストーリーなので、3時間以内にミュージカルとしてまとめるっていうのが一番大変だったんですけれども、みんな、わりと穏やかというか、わーっていうタイプが全くいないので(笑)ずっと静かに進んできた感じなのですが、稽古場の空気はすごく良かったですね。(七代目八雲を演じる)中村梅雀さんがムードメーカーで、ずっと盛り上げていただきました」と振り返った。

原作者の雲田はるこ氏も稽古場に訪れたそうで、山崎は「雲田先生は『昭和元禄落語心中』の世界をミュージカルで表現すると、どういう感じになるんだろうって思っていたそうなのですが、実際に稽古場を見ていただいて、想像以上にハマる。落語とミュージカルっていうのがこんなにマッチするんだというお言葉をいただいて、すごく嬉しかったですね」と笑顔を見せ、見どころの一つである音楽について「落語はちゃんと師匠について稽古をして、落語を喋っているところから音楽に入っていくシーンもありますし、落語は落語シーンとしてお見せしたりもします。和物ミュージカルで和楽器が聞こえてきて、ずっとそういう感じなのかと思いきや、全くそうではなくて、わりと通常のミュージカルに近い、それぞれのキャラクターに合わせた音楽。例えば助六だったら、すごくパワフルでエネルギッシュなので、ロックサウンドだったりとか。菊比古(八雲)はちょっと繊細なメロディーだったり、みよ吉は日本の雰囲気が漂う和楽器が聞こえてきたりとか、そのキャラクターによって音楽の使い方も変わってくるので、色々なジャンルの音楽が楽しめる、和という要素だけでもないっていうところが見どころです」とコメント。



古川は役柄として落語を話す難しさについて「今回『昭和元禄落語心中』を通して落語の魅力を存分に伝えていただいたのはもちろんなのですが、話す側にとってはとても難しくて。役を通してやるっていうのと、年代が別で、すごく上手い時期があったり、粗削りな時期もあったりという、落語の表現の難しさを今感じておりますけれど、僕の落語パートはそんなに多くないので育三郎さんが、そこを背負ってくださって」と謙遜すると、すかさず山崎が「(古川も)やっていますよ、落語パートあります」とフォロー。古川は「僕も背負っています(笑)」と話し会場を沸かせた。



明日海は、着物で演技をするにあたっての心がけを「普段、私達は洋物のミュージカルに出ることが多いので、こうやって着物を着させていただいてお芝居をした時に、所作が正しく美しくありたいなっていうことと、ちょっと首のラインや指先が美しく使えたらいいなと思って日本舞踊の先生にお伺いしたり、色々な映画などを観て勉強しました」と明かし、山崎は落語シーンについて「落語シーンはドラマの時もエキストラの皆さんに対して表現していたのですが、この舞台の空間でやりたかった。ようやくお客様の目の前で、生で落語を披露できるっていうのが一番ワクワクする瞬間ですね」と喜びを語った。



最後にキャストを代表して山崎は「僕は98年がデビューなのですが、小椋佳さんが企画されたオリジナルミュージカルっていうのが自分の育った場所、原点で。やっぱり日本のオリジナル、日本から発信するミュージカルを世界に出したいんだという、これが1つ大きな自分の夢でもありました。今回こういう形で、日本人キャストで、ゼロから全て日本のチームで作ったものをお届けできる、スタートできるっていうのは、本当に自分としても光栄な気持ちでいっぱいです。ここから日本のミュージカル界に新しい風を吹かせたいという思いで、みんなでこの新作に挑んでおりますので、ぜひ劇場で体感していただきたいなと思っております。お待ちしております」と力強くメッセージを送った。