「GO!GO!ラリー in 東北 〜Classic car meeting 2019〜」レポート
2019年10月5日(土)・6日(日)に、唐沢寿明が発起人となり、東北への復興支援を目的としたチャリティーイベント「GO!GO! ラリー in 東北 ~ Classic car meeting 2019 ~」が開催された。
本イベントは、日本全国、さらには海外からも集まった1970年代までに製造された様々なクラシックカー117台が、松島・石巻・女川などを訪れ、5日・6日の2日間かけて330kmを走行した。
爽やかな秋晴れとなった初日、スタート地点・せんだい青葉山交流広場にて、「昨日、雨だったので心配しましたが、晴れたので(皆さんの)普段の行いの良さに感謝します(笑)。温かい雰囲気の中開催することが出来てありがたく思っています」と笑顔を見せ、開催に至った経緯について「3年ぐらい前に石巻の方にお会いする機会があって、東日本大震災以降ボランティアの方々が復興支援のために来てくださったけれど、徐々に少なくなって“人が来ない”ことが寂しい、と言われたんです。そこで自分にも何かできることはないかなと思って、趣味でもあるクラシックカーラリーで、年に1回でもこうやって人が集まることが出来たら、少しは力になれるかなと思いました」と語った。
また20番目の走行に「映画『20世紀少年』の繋がりで、浦沢直樹先生がポスターを手掛けてくださったので“20”にしました。皆さん色々と協力してくださり感謝しています」とコメントした。
開会式では、エントラントの前で「おはようございます!ブラッド・ピットです(笑)」とジョークを交えつつ、「こんなに沢山のエントリーをして頂きまして、心からお礼を申し上げます。天気も昨日までは雨で心配だったのですが、晴れて本当に良かったです。まずは皆さん、水分補給をしっかりして、交通違反や事故には気をつけて、楽しく2日間やっていきたいと思います。ぜひよろしくお願いいたします!」と挨拶。
今回、唐沢は自身の所有する愛車で、助手席には妻の山口智子を乗せて参加した。
過去にイタリアのクラシックカーラリーで助手席に乗せて以来、実に15年ぶりとなる夫婦での出場に、山口は「皆さんとご一緒できるのですごく嬉しいですし、幸せです」とニコリ。
唐沢が「助手席に乗るのは大丈夫?と聞いたら、まず『エアコンは付いてる?Bluetoothで音楽聴ける?』と言われてこの車にはラジオもないことから話さなきゃいけないなという感じでしたね(笑)」と冗談を言うと周囲は笑いに包まれ、仲むつまじく会話をしながら乗り込むと、最初の目的地となる松島へとスタートした。
唐沢は道中、石巻の石ノ森萬画館で亀山紘市長へ、女川の女川町まちなか交流館では須田善明町長へそれぞれ記念品の贈呈式を行なった。
また、発起人の唐沢に賛同した速水もこみち・入江甚儀・山崎育三郎・横山だいすけ・JP(ジェーピー)も駆けつけ、女川町まちなか交流館前特設会場にてトークやミニライブ、料理の振る舞い等が開催された。
JP(ジェーピー)は得意のモノマネを披露し会場を盛り上げ、横山は女川町が震災の後に訪れた大切な町とのことで、「こうやってまた来ることが出来てみんなと一緒に歌を歌えること、音楽を楽しめることをとても幸せに思います」と話し、集まった子供達と共に振り付けを交えて歌唱を披露。
山崎は「今日は皆さんに笑顔になって頂きたいという思いで歌を届けたいです」と話し、客席に降りて握手などコミュニケーションをとりながら丁寧に歌い上げた。
速水は旬の食材のサンマ蒲焼き丼、サンマチーズコロッケ、サンマのつみれ汁の3種類を手際よく振る舞い、「女川はサンマが有名なので、つみれ汁のようにこのチーズコロッケも皆さんに定着して頂けたら嬉しいです」と話し、入江もサポートとして参加し、「皆さんと直接お会いできる貴重な体験をさせて頂き、『美味しい』と笑顔で食べる姿を見ることができて嬉しかったです」と感謝を述べた。
女川を出発してからは、牡鹿半島の沿岸部を走り抜け、北上川沿いを上り秋保を目指した。
初日のゴールとなる秋保ではJP(ジェーピー)司会による懇親会が行われ、この日の結果発表と授賞式があり大盛り上がりの中、初日は終了した。
深夜には雨が降りコンディションも心配されたが、スタートの頃にはすっかり上がり、秋保から2日目の最初の目的地・みやぎ蔵王えぼしリゾートへ各車スタート。
この日は、えぼしリゾートと蔵王町役場のチェックポイントを巡る山間部を走り抜けた。
2日間で330kmを走行し、スタート地点と同じ青葉山交流広場がゴール。
唐沢は助手席に山口を乗せる中、大勢の観客に出迎えられゴールした。笑顔を見せる唐沢は2日間を無事に終えて、「コースがすごく良くて走りがいがありましたし、なにより沿道で皆さんが手を振ってくださったりして、その温かさが本当にありがたかったです」と振り返り、山口も「すごく楽しかったです。走る人と、その地域に暮らす方々が共に手を振り合うことで、一体感が生まれることに感動しました」と楽しげに語った。
今回の経験で「自分たちの趣味に何か力になりたいという目的が加わると、意味が生まれることを2日間通して改めて感じました」という思いを胸に、「また開催したいですね。コースを変えたり工夫を凝らして皆さんとコミュニケーションをとる機会を作りたいです」と、唐沢は意欲を見せた。
■開催名称:「GO!GO!ラリー in 東北 〜Classic car meeting 2019〜」
■開催日:2019年10月5日(土)・6日(日)
■走行ルート
5日:せんだい青葉山交流広場→松島→石巻→女川→秋保
6日:秋保→えぼしリゾート→蔵王町役場→せんだい青葉山交流広場